2014年03月26日

台湾 国会占拠 (服貿協議)

台湾の学生による立法院(国会)占拠については、日本メディアの扱いは極小ですね・・・誰に気を使っているのやら。

その結果、日本で知りうる台湾の状況は、主としてネット放送などでやっている学生側からの視点ばかりになってますね。
実際には、それと反対の意見(つまり与党側の意見)もあるわけで、そちらの立場からの時事評論の動画を拾ってみました。

台北の中天電視(中天テレビ)の番組です。
中天テレビは資本的に中国寄りのテレビ局です。
服貿協議に関しては現政権に賛成の立場をとっています。





一貫して、中国との貿易自由化は台湾経済にとって有利である、という主張をしています。
そのあたりの議論は、ここでは紹介しきれないので、興味のある方は動画を見てください。このデモ騒動の背景にあるのは与野党の政争だとも言っていますが、まあそうなんでしょうね。そこにいわゆる「活動家」が乗っかったという、どこにでもある構図。


それはともかくとして、この番組を野次馬的視点から見て面白かったのは、「人民の代表」をめぐるお話し。

コメンテーターいわく、

「学生は台湾人民の意見を代表していると言うが、台湾人民の誰もこいつら学生に投票していない。台湾の人民が票を入れたのは、学生たちが激しく批判している呉育昇など与党の国会議員である。」

あえて「こいつら」という荒い言葉で翻訳した理由は、コメンテーターが罵倒口調でしゃべっているからです。

いわく、
「国会占拠の映像を見ると、学生が掲げる縦幕、横幕には、「人民」という文字が並んでいる。学生たちは、「人民」を代表して国会を占拠しているつもりらしい。」


画像を見ると、確かに、「人民」の2文字が随所に見受けられます。

taiwanfumaos.jpg

コメンテーターは続けます(動画の11:10あたりから)。

「世界の歴史上、最も『私は人民の代表だ』と言った人物は、誰か? 毛沢東である。」

taiwanfumao2s.jpg

「共産党の新聞は『人民日報』、著書は『中国人民よ立ち上がれ』、思想は『人民を師とせよ』、軍隊は『人民解放軍』、生活は『人民公社』、スローガンは『人民のために』、党のホームページは『人民網』」

「しかし、よく考えろ。毛沢東が中国の13億の人民の代表か。」

「君たち学生は、中国共産党の悪口が大好きだろう。しかし、君たちは、毛沢東と同じだ。人民の代表ではない。私達は君たちに投票していない。君たち国会を占拠しろと頼んでもいない。こういう暴挙は絶対に許さん。」

なるほど、台湾だと、どっちにせよこういう話の持って行き方になるんですね

**

ちなみに、このコメンテーターがこれほど、
「学生は選挙で選ばれた人民の代表ではない」
と強調しているのには理由があります。

台湾では2012年に総統と立法院議員のダブル選挙があり、そのときの主要な争点は対中政策でした。台中貿易自由化も、大きな論点になっていました。
現与党の国民党と現総統の馬英九は積極策を掲げ、一方、民進党(日本で言えば民主党にあたるリベラル政党)は、台中貿易の開放は大企業のみが得をし、中小零細企業を圧迫することになるとして、消極的でした。

きわめて盛り上がった国民的議論を経て、選ばれたのは国民党と馬英九総統でした。
そのあたりの事情は、たとえば下のサイトで確認できます。

NHKオンライン時事公論 https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/106791.html

よって、現政権を支持した人は、選挙結果に従って台中貿易の拡充を図ることは当然であると考えているわけです。




posted by 陳ゆう at 23:32 | 雑記帳 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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