2013年02月10日

「大回り乗車」について (JR自動改札機の時間制限)


中国とは関係ない話題ですが。

電車は、読書に最適な環境だと思います。適度な騒音が集中力を高めてくれます。
休日にひとりで集中して本を読みたいとき、ときどき実行しているのが「大回り乗車」。

東京や大阪などの大都市近郊区間では、実際の乗車経路にかかわらず、乗車駅と降車駅の最短距離で計算した料金で乗車することができます。ただし同じ駅を2度経由してはだめなので、うまく経路を選択して一筆書きのように乗車する必要があります。

例をあげると、新宿から山手線で渋谷まで行くと150円。
同じ150円の切符で、
新宿>八王子>橋本>茅ヶ崎>品川>渋谷
と乗車することもできるわけです。

この「大回り乗車」をするとき、ちょっと面倒なのが、旅の最後に自動改札を出ようとすると、タイムアウトでゲートが開かないことがあること。
JRの近距離切符は発売当日中は有効です。しかし、入場してからの経過時間が券面金額に比して長すぎると、不正乗車のチェックのために自動改札機のゲートが閉まり、有人改札に誘導される仕組みになっています。

JRは具体的な時間は公表していませんが、多くの人の体験談から推測するに、150円の切符ならば3〜5時間程度。設定は駅ごとにおこなうので一定していないとのことです。設定されていない駅もあります。

「大回り乗車」が原因でタイムアウトになり自動改札のゲートが閉まっても、有人改札は問題なく通れます。駅員に「大回り乗車」であることを説明すればよいだけです。

ただ、この説明、なんとなく気が引けます。合法は合法でも、数百キロ乗車して130円しか払わない、ということで、なんとなく気が引けるわけです。
ブログなどを見ていると、同じような気後れを感じている人、多いようですね。

そこでなんですが、
「自動精算機」
を使ってみてはどうでしょうか。

私が知る限り、「自動精算機」でタイムアウトになった経験はないです。
130円の切符を買って長時間の大回り乗車をした後、150円区間の駅で降りて、「自動精算機」に切符を入れると普通に精算できます。精算券を自動改札に入れて、あっさり出場できます。
自動精算機には時間制限が設定されていないようです。

「大回り乗車です」と遠慮がちに説明する必要がないのは気が楽です。

ちなみに、
「大回り乗車は合法なんだから、遠慮などしなくていいだろう」
という意見がありそうですが、まあ、個人の感じ方の問題ですから。

〜〜〜〜〜〜〜

さて、今回の「大回り乗車」の記録を。

集中して読みたい本があったので、東京、埼玉、栃木、群馬、埼玉、と、一都三県にわたる小旅行をしてきました。

新宿 > 赤羽 > 小山 > 高崎 > 高麗川 > 八王子 > 中野

です。

新宿から赤羽までは埼京線。
赤羽から小山までは宇都宮線。
小山から高崎は、両毛線。
高崎から八王子は八高線。
八王子からは中央線で帰ってきます。

このルートで旅気分が味わえるのは小山から。
小山から両毛線に乗ると、栃木、伊勢佐木、足利など、旅行っぽい駅名に遭遇します。桐生を出発したあたりで、歌にもなった「渡良瀬川」を越えます。

2時間程度で高崎に到着したら、この旅程のメインである八高線に乗り換えます。
八高線のホームは場所がわかりにくいのですが、4番線ホームの先っぽに、付け足しのように細く飛び出している3番線が八高線のホームです。

omawari (9).JPG

このホームには立ち食いそば屋もあります。
途中の駅で出札できない「大回り乗車」では、食事は駅弁か立ち食いそばになります。高崎では有名な「だるま弁当」を買ってもよかったのだけど、この日はホームでキノコそば(350円)を食べました。結構おいしかったです。

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高崎を出発すると、次の駅は倉賀野です。
ちなみに、高崎駅と倉賀野駅の間は八高線と高崎線が併走しています。大宮方面から高崎線で来て八高線に乗り換えるルートをとる場合は、終点の高崎駅まで行ってしまうと「高崎・倉賀野間」で乗車駅・乗車路線が重複するので、「大回り乗車」が成立しなくなります。
したがって、必ず、一つ手前の「倉賀野」で乗りかえる必要があります。

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八高線から見える景色は、日本の原風景。都会育ちの私でも、こういう景色を見るとなんだか気持ちが和みます。

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八高線では、車掌さんが検札(正確には車内改札というらしいが)に回ってきます。
群馬県を走行中の車内で「新宿130円」の切符を出すのは、ちょっとどきどきしますが、全く問題ありません。「大回り乗車です」と告げれば、検札印を押して返してくれます。

ちなみに、私は、下のような乗車経路図を作って持参しています。Yahooの路線検索画面をキャプチャして切り貼りして作成したものです。自分の覚えのためでもあるし、車掌さんや駅員さんに「大回り乗車」であることを説明するときにも役立ちます。

keirozu.jpg

途中の高麗川駅で、川越方面からきた電車に乗り換えます。
八高線の緑のディーゼル車両とは、ここでお別れです。

omawari (3).JPG

高崎から合計2時間程度で八王子駅に到着しました。八王子まで来てしまうと、もう普通の東京の街です。

約7時間の旅で、しっかり本が読めました。適度の騒音と景色の変化が、集中力維持に役立つんですよね。








posted by 陳ゆう at 22:00 | 雑記帳 その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月20日

朝日新聞の誤報 ー防衛大臣記者会見


朝日新聞のウェブサイトに、次のような記事(1月15日付)が掲載された。

防衛相「領空侵犯、信号弾で警告」中国メディア質問に

asahi.jpg

カッコでくくっているので、この見出しだと、防衛相がカッコ内の言葉を発したという意味になる。

なお、現在は、以下の記事に差し替えられている。

領空侵犯に信号射撃 対中国で防衛相方針
http://www.asahi.com/special/news/articles/TKY201301150098.html

見出しからカッコ書きが取り除かれている。

中国では、最初の記事が大きく報道された。
たとえば、環球時報の次の記事。
「日本防相首次明确表态可对中国飞机"警告射击"」
(日本の防衛大臣が、中国機に対して「警告射撃」をおこなうと初めて明言した)
http://world.huanqiu.com/regions/2013-01/3498379.html

ほかにも多くの中国メディアが強烈な反応を見せた。
そりゃそうです。あたりまえです。
この微妙な時期に、相手国の防衛大臣が、「射撃する」と発言したというのだから。

ほんとうに日本の防衛大臣がそんな軽はずみな発言をしたのだろうか。
結論を言えば、「していない」。

記者会見の内容は、防衛省のサイトで閲覧できる。1月15日の記者会見の記録は次のとおり。質問者は香港のテレビ局「鳳凰電視」東京支局の李E記者(李E記者については、以前にもこのブログで取り上げたことがあります)。

http://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2013/01/15.html
Q:日本側が、安倍総理が防衛大臣に対して、中国の飛行機がもしまた来た場合、警告射撃をするように検討して欲しいという報道がありました。この警告射撃というのは、具体的にどのようなことを防衛省の中で検討されているのでしょうか。

A:これは、具体的に内部で検討するというよりは、従前からどの国であっても、我が国の領空を侵犯するという場合には、防衛省内でしっかりこれに対処すると内容が定まっておりますので、特に今回の、例えば12月13日にあった中国の政府機による領空侵犯事案を特定するわけではなくて、今まで様々な事例であった領空侵犯事案、これにしっかり対応することは、従前から方針は変わっていないと思っています。

Q:つまり、中国の飛行機が日本のいわゆる領空に入ってきた場合、この警告射撃ということは、ありうるということでしょうか。

A:どこの国も、それぞれ自国の領空に他国の航空機が入って来て、さまざまな警告をした中でも退去しない、領空侵犯を行った場合、これはそれぞれの国がそれぞれの対応を取っておりますし、我が国としても、国際的な基準に合わせて間違いのない対応を備えていると思っています。


「警告のため曳光(えいこう)弾で信号射撃をする方針」、など、どこにも表明されていない。

おそらく朝日新聞は、防衛大臣が「…しっかり対応することは、従前から方針は変わっていない…」と述べたことから、ソ連の偵察機が領空侵犯したときと同じく「信号射撃」する方針であると書いているのでしょう。
しかし、これは朝日の記者が自分の頭の中で考えたことであって、そのような具体的「方針」は防衛大臣からは表明されていない。



幸い、朝日新聞の無責任な記事は、中国では翌日(16日)に公式に「誤報」と認定された。その経緯は、次のとおり。

15日から16日にかけて、質問者の李E記者が、中国版ツイッター「微博」で、朝日新聞の記事は事実に反すると発言し、会見記録の当該部分を中国語訳してウエブ上に公開した。

http://www.weibo.com/1916468595/zeDQwe8kB

http://www.weibo.com/limiaotokyo

limiao.JPG


さらに香港鳳凰電視の番組に出演し、朝日新聞の報道が事実に反すると説明した。





その結果、16日夕刻になって、「人民網」のウェブサイトに、この件についての記事が掲載された。人民網は、中国共産党の機関紙を発行する人民日報社のサイトであり、その記事には権威がある。

「日本防卫相从未表态将对中国飞机警告射击 日媒相关报道系误传」
(日本の防衛相は、中国機に対して警告射撃すると述べていない。日本のメディアの報道は誤報である)
http://military.people.com.cn/n/2013/0116/c1011-20225027.html
朝日新聞は、日本領空に進入した中国機に対して警告射撃すると日本側が発表したという誤った結論を導き出した。これが広く報道されたことで、日本政府の発表に対する世論の誤った解釈を招いた。

《朝日新闻》由此得出日方表示将对“进入日本领空”的中国飞机进行警告射击的错误结论,并被广泛传播,造成了舆论对于日本官方表态的不实解读。

まあ、よかった、というところでしょう。

しかし、中国の一般の人々には、日本の防衛大臣が中国機に対する警告射撃をおこなう方針であると発言した、という印象が残るでしょうね。

いつも思うのだけど、朝日新聞って、なぜ、こういうわけのわからない煽りが好きなんだろうか。



posted by 陳ゆう at 08:35 | 雑記帳 日中関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月18日

鳩山由紀夫元首相 南京を訪問す


中国におでかけの鳩山由紀夫元首相ですが、いろいろ物議を醸しているようで。

鳩山さんは今回の訪中時に尖閣諸島についても日本政府の立場と異なる発言をしたようですが、「尖閣諸島は係争地である」という発言は、昨年10月に北海道でおこなった同旨の発言がすでに中国で報道されているので、中国メディアにとって目新しいものではありません。

今回の新しいトピックは、南京訪問でしょう。
中国のメディアは、村山富市、海部俊樹に次いで南京大虐殺同胞記念館を訪れる三人目の元首相である、と大きく取り上げています。
百度で「鳩山由紀夫、南京」で動画を検索すると、こんなにでてくる

ひとつ張っておきます。
これは、上海東方テレビの報道。




南京で記念館を見学した後、日中友好を願って「友愛平和」と揮毫したのはいいのですが、添え書きした自分の名前の由紀夫をあえて「友」紀夫と書いたとのこと。
このあたりの振る舞いで、ホストの中国の方も、「あれ? この人なんかおかしい」と気付いてくれるとよいのですが。

こちらのサイト(新京報網)には、鳩山さんを案内した館長に対する新聞記者のインタビューが掲載されています。
「日前首相鸠山为南京大屠杀道歉」 新京報網 特別報道 2013/01/18付
http://www.bjnews.com.cn/feature/2013/01/18/244831.html
ちなみに、この記者が所属する「新京報」は、先日来話題になっている「南方週末」と同様、中国のメディアとしてはどちらかと言えば反権力的な姿勢のある新聞ですが、対日問題に関してはもちろん中国の立場で記事を書きます。

抄訳は以下のとおり。

記者:参観の際、彼は何を質問したか。

館長:おもに3つの問題を質問した。

一つ目は、戦時中の南京の人口について質問された。
日本軍が上海に侵攻し、南京政府は重慶に移転した。一部の市民も南京を離れた。しかし、1937年11月の南京大虐殺発生の前、南京にはまだ50万人以上の市民がいた。さらに、上海、無錫、鎮江などから難民や南京防衛のための軍人があつまり、全部で60万人を超えていた。
彼は真剣に聞き、たびたびうなずいた。

二つ目は、南京大虐殺の法廷判決についてである。
私は次のように説明した。日本の侵略軍が南京で虐殺した人数は30万人を超える。これが、東京裁判と南京軍事法廷の判決である。なんぴとも反論できない。日本政府は、1951年締結の「サンフランシスコ条約」において、極東国際軍事法廷およびその他の日本国内外の戦争責任裁判の判決を受け入れると明確に表明している。
彼は続けて、「被害者のうち女性の比率はどのくらいか」と訪ねた。私は、およそ10分の1くらいであるが、老人や子供も多かった、と答えた。
彼はこれを聞いて沈黙した。

三つ目は、なぜ南京で大虐殺をおこなう必要があったか、である。
私は次のように説明した。当時の日本軍指揮官松井石根は、武力により中国人の意志を征服せよ、と指示した。これが根本的な原因である。このことは東京裁判でも引用されている。

記者:彼は、館内のどこにもっとも長く立ち止まったか。どのような動作をしたか。

館長:彼は、室外広場、和平記念碑、名簿壁、被害者遺体安置室、写真展示コーナー、など、10数カ所で両手を合わせた。また、日本軍の暴行を懺悔し、被害者に謝罪した。参観中、何度も頭を下げた。

記者:彼は、どの陳列に対してもっとも深い印象を受けていたか。

館長:被害者の像、被害者名を刻んだ壁、日本の従軍記者が撮影した長江岸の被害者死体写真、切断された被害者の頭部の口に日本軍が吸い殻を詰め込んだ写真、万人杭の死体の前、などで長く立ち止まった。


同じ記事のなかで、日本のメディアの反応が次のように紹介されています。

《読売新聞》 鳩山は沈痛な面持ちで館内を参観し、参観後に記者に対して「大虐殺がなかったという人は、ここに来てみてから言うべきだ」と述べた、と報道。

《朝日新聞》 鳩山が大虐殺記念館で謝罪したことを重点的に報道。

《産経新聞》 鳩山は、”日中戦争時に日本軍が多くの中国人を殺害した証拠を展示する南京大虐殺記念館”(※引用符は中国語原文のママ)を訪問した。これは、安倍内閣の歴史観に対して注意を与えるもの(※中国語原文「提个醒」)と言ってよい、と報道。


全力で利用されてきた、という印象ですが、まあ、こんなものでしょう。


中国の検索エンジン「百度」(Baidu)では鳩山さんの南京訪問がすでにかなり検索されているようで、「鳩山」と入れただけで予想ワードがこういう状態になっています。

hatoyama3.jpg

「访华」は訪中、「大屠杀」は大虐殺、「道歉」は謝罪ですね。

一方、日本のGoogleで鳩山由紀夫と入れると、


hatoyama2.JPG

国賊、、、
ほんの数年前、日本のマスコミと国民は、この人を国のリーダーに持ち上げたわけですが。





posted by 陳ゆう at 18:15 | 雑記帳 日中関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする